Sの日記(ホラー)第一章 2

お昼休み、 私はルカに手を引っ張られて、 旧校舎に向かっていた。

「嫌だよ、 ちょっと、 放してよ」

ルカの奴、 さあと言ったら、 さあだ。

こちらの意志など関係ない。

昔からそうだ。 ルカには強引なところがある。

それに流されて、受け入れていた私にも原因の一端はあるが。

図書室は、 旧校舎にある。

そう。 私は結局、 ルカと一緒に、 図書室の探索に当たることになったのだ。

ルカに手を引かれて、 私は図書室へと足を踏み入れた。

今までにも何度か図書室に来たことはあるが、 あの話を聞いてから、 この部屋に入るのは、 なんだか不気味な気がした。

いつもと変わらない図書室なのに、

目に映る光景が異様に見え、 どこかから悪霊が見ている気がして、 鳥肌が立ってきた。

「もう、 わかったから、 手を放してよ」

私はルカに言った。

ルカは、 気がついたかのように、 あ、 と言って、 手を放した。

手首は赤味を帯びていた。 私は手首をさすりながら、 図書室の中を見渡した。

「えっと、 ここがAブロックでしょ」

ルカは、 指を指しながら書棚を探した。

「どこだっけ?」

「Cブロックの3番よ」

C-3……。

各書棚の側面に、 プラスチックのプレートでナンバーが振られている。

私たちは、 口々にAブロック、 Bブロックなどと、 つぶやきながらCブロックを探した。

「あった、 こっちよ」

私は言った。

Cの文字が目に入った。 目指すのはCブロック3番の書棚だ。

「1番、 2番、 3番。 ここだ!」

ルカは声を荒げながら言った。

C-3。

確かに見つけた。

でも、 そこまでは番号を辿るだけなので容易に見つかる。

問題はその書棚のどの位置に現れるのか、 だ。

書棚はどれも、 上から下まで、 5段に仕切られている。

どの棚にも、 ぎっしりと書籍が詰まっている。

この中に『ショウコの日記』が現れるというのか?

「たくさんあるけど、 どこに出るの?」

私は言った。

「確か、 上から2段目だって」

私たちはその棚を目で確認した。

ちょうど目の高さだ。

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