Sの日記(ホラー)第一章

ストーリー

ある日、突然クラスメイトが消えた。

それは、学校の図書室に現れる古い日記のせいだった。

消えたクラスメイトを取り戻そうと、美琴(みこと)と、れいが日記の謎を解き明かす。

だが、調べていくうちに恐怖と戦慄が2人に襲い掛かる。

全ての謎を解き明かしたとき、美琴は驚愕の真実を知る。

決して逃げ切れない恐怖が美琴を襲う。

以下本編

 

「ねえ、 知ってる?」

「なに?」

同じクラスで仲良しの神取かんどりルカが話しかけてきた。

登校時、 おはよう、 も言わず、 いきなり何かと思った。

私たちは、 東台あずまだい中学校に通う三年生だ。

「図書室に現れる日記の話」

「日記……?」

「そう。 日記。 ミコ、 聞いたことない?」

私は、 大澤美琴おおさわみこと。 クラスのみんなはミコと呼ぶ。

「なにそれ? 現れるって、 どういうこと?」

2人して、 通学路を歩きながら、 私はルカの話に耳を傾けた。

「満月の夜になると、 図書室のCブロック3番の棚の、 上から2段目に、 ショウコの日記っていうのが、 現れるんだって」

「へえ」

「でね、 その日記を読んだ人は、 生きて帰れないんだって」

「生きて帰れないって、 死んじゃうってこと?」

「それが、 わからないのよ。 姿が消えちゃうらしいの」

私は笑った。

「なによそれ。 そういう話って、 どこにでもあるじゃない。 学校の廊下を女の幽霊が歩いてるとか、 夜な夜なピアノの音が聞こえてくるとか、 そっち系の話でょ? ルカ、 そういうの信じる方なんだ」

「うん……、 そう言っちゃえばそうだけど。 でもね、 5年前にも、 実際に消えゃった女の子がいたらしいわよ」

「ええ? その何とかっていう日記を読んで?」

私も少し信憑性を感じた。

「ショウコの日記」

「ショウコって、 人の名前?」

「だと思う」

ルカは頷いた。

「ねえ、 ミコ。 今日のお昼休みに行ってみない?」

「どこへ?」

「だから、 図書室だよ」

「ええ、 嫌だ」

私は眉間に皺を寄せて、 露骨に表情を曇らせた。

「いいじゃん、 なんだかおもしろそうじゃん」

「嫌だよ……。 行くならルカ1人で行きなよ」

「嫌だよ、 怖いもん。 ねえ、 ミコ一緒に行こうよ」

「だって、 日記が現れるのは満月の夜でしょ? 昼間見に行ったって、 あるわけないじゃん」

「そうだけど、 場所が見たいのよ。 そこがどうなってるか」

「ごめん、 他の子を誘って。 遠慮しとく」

私は、 きっぱりと言った。

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