住宅ローンが払えない体験をしてわかったこと#4 不安しかない

住宅ローンの怖さ
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契約をした日から不安が始まる

はっきり言って、住宅ローンの許可が下り、正式契約をした時から心の中に不安が生まれました。4500万という借金を背負ったのですから。

 

これは誰でも不安になると思いますが、住宅ローンを組んで返済中に、リストラに遭ったらどうしよう、とか、体を壊して働けなくなったらどうしよう。夫婦共に多少なりとも不安を抱えると思います。

 

しかしこの時はそれよりも家が出来る嬉しさの方が大きかったと思いますし、店を開業することで大きな期待や未来への展望の方が強かったと思います。

 

よし、やるぞ! という気持ちでいっぱいでした。

 

宣伝のために自分でチラシを作って、その地域の家々にポスティングをしたりしていました。それも楽しかったのです。お店がうまくいったら、二店舗目、三店舗目を出店しようという甘い夢を描いていたのです。

 

そうしてやっと家ができて、その家に引っ越しを済ませて、住み始めました。今考えるとそれって、手漕ぎの小さなボートで大きな海へ出て行ったようなものでした。

 

住み始めたときは、それはテンションがあがって、毎日が天国のようでした。自分の家があるって最高だなと思っていました。

 

ウッドデッキでDIYなどを楽しみ、またそこで、のどかな景色を眺めながらお茶したりしていました。そんな生活でしたが、よく考えてみると、その家ってまだ銀行さんのものだったんですよね。ローンを全て返しきるまでは。

そして訪れた残酷な警告

 

僕らはそこで早速、お店をオープンさせて商売を始めました。

 

ちょこちょこ電話は鳴り、仕事は入ってきました。そんなに頻繁ではなかったですが、でもまあ最初はこんなもんだろうと思っていました。

 

当初の月収は16万でした。

 

まあ最初の月はこんな感じかな、と思い、順調な滑り出しだと思っていたのです。

 

僕はお店の経営者なら誰でもするように、売上実績表を自分で作って、最初の月にその売上を記入したのです。16万と。

 

でも、二か月目以降の売上を記入することはありませんでした。

 

お店をオープンさせてから一か月が過ぎたときに、いきなり県の役人が来ました。そしてこう言われたのです。

 

「看板を下ろせ」と。

一気に天国から地獄

僕らが家を建てた地域は、市街化調整区域なので、家を建てることは出来るが、そこで商売をするには制限があるそうで、僕が始めた職種はそこではNGということだったのです。

 

開業できる職種が限られていて、できる商売とできない商売があるそうでした。

 

実はそのことは、土地探しをしたときに、不動産屋から聞いていました。そして家を建てた建築業者から言われたのですが、

 

「そういう土地で商売をしている人はたくさんいますよ。開業して何年か経って、地域に根付いてしまえば大丈夫ですよ」と助言してくれたのです。

 

僕はその言葉を聞いて安心しました。なんだそういうことなのか、要するに「駐車禁止の道路に少しの時間、車を停めるぐらいなら大丈夫」的な感覚で捉えていたのです。

 

それが大間違いでした。開業して一か月たった時、僕は思い切って、お店のチラシを印刷会社にお願いして作ってもらい、それを新聞の折り込みに入れて配ったのです。

 

それを見た心無い人が、役所に通報して発覚したようでした。

 

我が家に来た役人は「すぐに商売を辞めないと強制執行するぞ」と言ったのです。容赦ない言い方でした。一緒に来た付き添いの女の子が、お店の写真を勝手に撮っていたのを今でも覚えています。

 

これからお店を発展させて、住宅ローンを返済しなければいけないというのに、お店を辞めてしまったら、どうやって返済していったらいいのでしょう?

 

僕らは途方に暮れました。

知らないでは済まされない…

 

泣いていても仕方がありません。何か始めないと食べてもいけないのですから。

 

役人が来た日から、僕らはすぐにいろんな人に相談をしました。建築業者の人に行政書士の先生を紹介してもらって相談しました。

 

その先生はいろいろと調べてくれて、後日再び訪れたのです。その答えがこういうものでした。

 

「この場所が〇〇(僕のお店の職種)がNGになったのは、今年の4月からでした。それ以前にちゃんと届を出していれば何の問題もなかったのです」

 

僕はそれを聞いて、目の前が真っ暗になりました。だから事前に調査やリサーチをしたり、いろんな人に相談をしなければいけなかったのです。

 

今ごろ後悔しても遅いのですが。それから借金に苦しむ時期が始まりました。

 

役人が言っていることは間違いではありません。違法なことを取り締まるのが仕事なのですから。

僕の見通しが甘すぎましたね。知らないということは怖いことです。

まとめ

専門職を始めるときは資格があればいいというものではありません。お店を開業する場所も念入りに下調べをしないと大変なことになります。

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